会社を辞めることに力点はダメ

2012.01.07

不確実性に伴う危険を避けるために、人間が備えている、適応プログラムの一つなのかもしれないが、「現在の会社」のリスクや欠点に対する過小評価につながることがある。一方、転職経験者に、転職の経緯について説明を求めると、たいていの場合、前に勤めていた会社の何に不満があったか、という点から話し始めるし、転職エピソードのほとんど全てがその点に集中することもめずらしくない。転職というものに抵抗感がなくなってきたとはいえ、転職を目指して活動を始めることに後ろめたさがあって、これを正当化するために、前の会社のどこが良くなかったのか、という点に説明が集中しやすい傾向がある。

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ただ、それ以上に、現実の問題として、そのときに勤めている会社に不満を感じなければ、自分から積極的に転職を考え、行動を開始することはないのが、大半のビジネスパーソンの精神状態だ。現在勤めている会社の満足度を絶対評価的にとらえると、先に、現状の会社に対する不満を自分の評価として確定してしまってから転職活動に入ることになる。すると、何はともあれ、今の会社を辞めることに力点が置かれてしまい、新しい会社候補を、しばしば客観的に評価できなくなる。また、いったん「この会社はだめだ」と思い「転職先を探そう」と思うと、現在勤めている会社なり仕事なりに対する集中力が切れることが多い。





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